オムサロ海岸にて

        今年の流氷はなかなか激しい動きを見せている。最近では珍しい1月上旬に
    接岸したと思ったら、数日後には風に吹かれて東へ去った。この海氷はサハリン
    生まれの本格的なもので、初接岸の際、岸辺に数トンもある氷塊をどっさり荷揚げした。
    その後強烈な寒波がやってきて、青々していた海に再び氷が現れた。
    これは北海道産海氷というものである。

    そのご風のまにまに、沖と岸辺を行ったりきたり、次第に厚さも増して、押し合いへし合い
    発達し、海岸線に再び数十キロもの流氷山脈を形成した。それはそれは圧巻であった。

    そしてつい2日前、急激に気温が上がり南風がやってきた。氷は再度はるか数十キロ沖合に
    後退した。今は、水平線を白く彩るばかりで、遠来の客人をがっかりさせている。

    その後退が始まっている最中に、まだ岸辺にかろうじて残っていた海氷山脈に足を
    かけながら撮った作品の一部をここに紹介する。

    足もとの巨大な氷オブジェ群が、今にもバリンと岸から離れるんじゃないかとハラハラ
    しながらの撮影であった。沖合に白く氷片が浮かんで見えるが、これらは岸辺を
    縁取っていた流氷山脈が壊され海に引き込まれたものである。写真手前に写っている
    氷の山も、このような姿になって沖合に消えた。

    去るにはまだ早すぎる。氷達よ、今一度この岸辺にやってきてもらいたい。その願いを
    こめてここに流氷写真展を開催する。 

 
       追加    画面を区切って5枚の画像を追加した。これはオムサロ海岸の流氷最盛期の
          ものである。 息をのむような景観である。
          たまたま立ち寄った、幸運な客人達もあまりの雄大さに言葉を失うほどであった。
          画像を通してその一端なりとも感じ取っていただければ有り難い。